1 どんなタロットを選べばいいか
今、数百種類のタロット・カードが出版されています。
選択肢がたくさんあると、どれを選べばいいのか迷ってしまいますね。
昔、ヨーロッパでは「タロット」と言えば、マルセイユ・タロットのことでした。
出版社によって少しずつ違いがあって、出版社や作成者の名前にちなんで、グリモー版、ノブレ版、ドダル版、などと呼ばれています。
中でも1760年に出版されたコンヴェル版は、完璧の域に達した、と言う専門家がいるくらいの版です。
ほんとうに「完璧」といえるかどうかはさておき、その後出版されるタロットの規範になっている、と言われています。
私も初めて学んだタロットは、コンヴェル版の伝統を受け継ぐカモワン版マルセイユ・タロットでした。
2010年にイシス版マルセイユ・タロットが出版されてからは、ずっとイシス版を使っています。
イシス版も、コンヴェル版の伝統を受け継いでいます。
「どのタロット・カードを選べばいいですか?」
と聞かれたら。
やっぱり私は、自分が愛用しているイシス版マルセイユ・タロットをお勧めしたいです。
ただ、どのカードと縁があるか、どの縁を選ぶかは、あなた自身です。
あなたが「これだ!」と感じ、そのカードを長く学んで使い続けていけるカードを選んでほしいと思います。
何かを習得しようと本気で思う時には、一度選んだ一つのものと徹底的に向き合う必要があります。
他のカードが気になって、それもちょっとやってみる…というのでは、結局はどちらも中途半端になってしまいます。
私としてはイシス版をお勧めしたいとは思いますが、イシス版を選ばないにしても、出来ればコンヴェル版の伝統を受け継いだマルセイユ・タロットを選んでもらいたいと思います。