1 タロットは、絵で語る
私はタロットを占いとは思っていません。
だから、「タロット占い」とは言わず、「タロット・リーディング」という言葉を使っています。
「リーディング」は、読む、という意味です。
タロットに質問すると、その質問に対する答えをタロットは語ってくれます。
言葉で語ってくれる訳ではなく、絵で語ってくれます。
偶然並んだように見える数枚のカードが、ひとつの物語(ものがたり)になっています。
それは、質問した人が主人公の絵物語です。
その絵物語を読んでいくのが、「リーディング」です。
2 絵物語で語られる、自分自身のものがたり
タロットの絵物語には、質問した人の状況が語られています。
今まで、どうだったのか。
今、どういう状況なのか。
これからどうなっていくのか。
この絵物語を読むことは、とてもたのしい作業です。
誰だって、自分自身に一番関心があります。
何と言っても一番の関心事である、自分のものがたりなのです。
たのしくない訳がありません。
3 キーワードは必要ありません
「タロットはキーワードとか、たくさん暗記しなくちゃいけないから覚えるのが大変だし、出来るようになるには時間がかかるんでしょう…?」
と思ってる人も多いでしょう。
でも、そんなことはありません。
キーワードを羅列した説明書も、リーディングするための手引書も、必要ありません。
マルセイユ・タロットはそもそも、文字が読めない人が多かった時代からずっと長い間、口伝えで受け継がれてきたものです。
コツさえわかれば、すぐに読めるようになります。
また、タロットは初めての人でも、カードを見た途端に
これは、こういうことだ。
と、カードからちゃんと答えを受け取ることができます。
カード一枚一枚の意味を知らなくても、キーワードを覚えなくても、絵を見ればわかる!のがマルセイユ・タロットの良さのひとつです。
4 キーワードよりも大切なこと
キーワードよりも大切なこと、それは 「空気を読む力」です。
そうです、あの、「あの人って、空気読めないよね~。」
という時の、「空気」です。
例えば、口では「全然気にしてないよー。」と言って笑ってるけど、目が笑って無くて、何だか怖い感じが漂ってくる…。
この人、やっぱり気にしてる…。
ということ、ありますよね…。
言葉で言い表せることは、ほんの少しです。
言葉以外のたくさんの情報をもとに、私たちは状況を判断しています。
それが、空気を読む力です。
キーワードは言葉です。
言葉よりももっと大事なことがたくさんあるのです。
たくさんのことを一瞬にして把握する力が、空気を読む力です。
タロットは、その「空気を読む力」を使って読んでいきます。
タロットをすればするほど、その力を上手に使えるようになっていきます。