Ⅶ タロット・リーダーとしての心構え

1 自分の感情を働かせない

タロット・リーダーは、

 leader (指導者)では無くて、reader (読む人)です。

 

たんたんと、タロットを読みます。

そこに自分の感情はありません。

 

自分の感情を働かせてしまうと、途端にタロットが読めなくなります。

読めないだけならまだいいのですが、ひどいと体調不良を招きます。

 

質問している人の気持ちを感じ取るようにしますが、感じ取るだけです。

そこに情を入れないようにします。

 

 「他人のことはリーディングできるけれど、自分のことをリーディングするのはむずかしい。」

 

と感じる人も多いですが、それは、自分のことだとどうしても情が入ってしまうからです。

感情を働かせないようにして、リーディングしてみると良いでしょう。

 

2 クライアントのカードの見え方を最大限尊重する

質問した人のカードの見方を最大限尊重しましょう。

 

どんなふうに見えるか。

カードのどの部分に目が行くか。

カードの中の人物は誰に見えるか。

 

「そういうの、わかんない。苦手。」

 

 

 苦手、と言っていても、だんだん慣れてくると、こちらが「はっ」とするような内容を伝えてくれたり、します。

 

それはリーディングの手掛かりになるだけはなく、カードの読み方の幅を広げてもくれます。

 

 

もし、クライアントの見方が自分と全く違う、と感じたら。

ふたりで協力していく訳ですから、「自分にはこう見える」と伝えてみると良いでしょう。

クライアントがあなたの見方に納得するかも知れませんし、そうは見えないと主張するかも知れません。

どちらにしても、そうやってふたりで話し合うことでリーディングが深まっていきます。

 

リーディングは、リーダーひとりでするのではありません。

質問した人とリーダーと、ふたりで協力してカードを読んでいくものです。

 

 

3 相手の心に響くリーディングになるよう、心がける

質問した人にカードがどんなふうに見えるかを教えてもらうと、リーディングの手掛かりになるのはもちろん、その人の心に響くリーディングになります。

 

言葉は発した人に大きな影響を与えます。

 

質問した人と同じ言葉を使うようにした方が、心に届く、良いリーディングになります。

 

4 「良いリーディング」とは

良いリーディングとは、一体どういうリーディングでしょうか。

 

それは、リーディングの後、クライアントがタロットの答え通りに行動したかどうか、でわかります。

 

 

リーディングを受けた後も、まだ悩んでいる。

とか

リーディングを受けて一応はスッキリしたけど、結局行動しなかった。

 

というのでは、良いリーディングだったとは言えません。

 

良いリーディングだった時には必ず、「タロットの通りに行動しよう!」と心から思えるものです。

 

5 クライアントのためにリーディングをする

タロットのリーディングは、誰のためにするのか。

 

リーディングは、タロットに質問した人のためにします。

 

リーダーが自分のリーディング技術を見せつけるために、ではありません。

リーダーが自分の思い通りに他人を動かすために、でもありません。

 

リーディングは、質問した人のためにするものです。

 

そのことを意識していると、リーディングがしやすくなります。

タロットへの質問もそうですが、焦点を絞れば絞るほど、ものごとが鮮明に見えてくるものです。

 

6 カードを忠実に読む

私の、10年ほど前の経験です。

タロットの講座で知り合った人たちと、リーディングの練習をしていた時のこと。

 

リーダー役はTさん、私はクライアント役。

リーディングしてもらおうと質問したら、お説教が始まりました(゚Д゚;)

 

「あなたは気が強くて、頑固だからそうなるのよ!別にその人が悪い訳では無いわ!!」

 

それからタロットそっちのけで延々お説教が続きました。

私は半泣き状態。(笑…思えば私も若かった(^-^;)

 

 もう随分前のことなのに、その状況を鮮明に覚えています。

 

 

タロット・リーダーは、タロットを読む人です。

 

やっぱり、リーダーは自分の意見を熱く語るのでは無くて、タロットを忠実に読むに限ります。